が、なかなか面白い夢でしたので。
私は、新潟のとある旅館にコンサルティングに入っています。
ここは昔、テレビCMも出稿しており、皆がなんとなく名前を覚えています。
また日帰り温泉もやっているので、それなりに人数は来ています。
ここの跡継ぎの若社長が依頼主。夢見がちなボンボンで、ブランドに憧れ。
それで私に依頼が来たのです。
しかし、番頭は現実派。常に「ブランドで客が来ますか?儲かりますか?」と。
それに対して、僕も明確な答えを与えられない。
心の底で「ただ客が欲しいなら、またCMでもやればイイじゃない」と思ってます。
サテ・・・
そういう「いかにも」なシチュエーションの中、得意先に入ります。
たしかに、色々な努力をしているのが伺えます。
充実した(もう何でも売っているコンビニみたいな)売店。
子どもたちが大騒ぎしているゲームコーナー。
食事も日本食からラーメンまで、そしてカラオケスナック。
もちろん、日帰り湯も充実で朝から沢山の車が駐車場を埋めます。
しかし、この旅館の「物語」を語るコーナーでは、
如何にこの旅館が由緒正しく、昔の文人に愛されたかも展示されてます。
でも、私はひとつ気に入らないことがありました。
日帰り温泉の客を受け入れるために作った駐車場が、泊まりの部屋から見える。
少しでもチェックアウトが遅いと、そこに沢山の車が押し寄せ騒がしい。
そのうえ、チェックアウト時には日帰り温泉客のためフロントが落ち着かない。
一つひとつの努力は素晴らしいのだけど、どこかに落とし穴があるのです。
(この辺りは、もう少し長い夢でした)
そこで、社長にお話ししたことは・・・
1)この旅館には旅館の物語はあっても、お客様の物語はない。
サービスとモノは売っていますが、時間を売っていません。
2)お客様が着いてから、帰るまでの一連の経験を検証しましょう。
3)特に「駐車場」と「日帰り湯との分離」、「部屋で受けられるサービス」
に集中しましょう。
4)そこで何が出来るか、全員で考える機会を持ちましょう。
5)その中で「目玉」をつくり、それをコミュニケーションしましょう。
(つまり小さなブランドで勝負するということです)
そして、番頭さんにお話ししたことは・・・
1)結果については1年間だけ猶予を下さい。
2)お客様がお帰りになってから、感謝とアンケートのフォロー手紙を出しましょう。
3)満足度とリピーター、割引率(低い方が良い)に注目しましょう。
4)社員の提案数とやり甲斐度、離職率も評価に加えてください。
ここらへんで目が醒めました。
しかし、ブランディングについては充分な議論ができたと思います。
1)モノやサービスを開発・販売するのではなく、時間や経験を販売すること。
2)選択と集中、そしてそこでのアイデア開発が短期的な効果だと言うこと。
3)単純な指標ではダメで、総合的な評価軸が必要なこと。
4)改善されるのは「価格」と「リピート率」であること。
5)全体の世界観に近づいて貰うため、分かりやすいステップが必要なこと。
などなど。
この夢は自分にとって、頭の整理に役立ちました。
ブランディングには出来ることと出来ないことはあります。
出来ることにキチンと集中して、その効果に集中することが大事だと。
さあ、今日も頑張りましょう。